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    アーカイブ サンデー毎日 倉重篤郎のニュース最前線 2025/05/10 倉重 篤郎
    このままでは日本財政は破綻する:財政ポピュリズムに抗して 日本総研主席研究員・河村小百合が緊急発言
     国民の窮状を前に、参院選を控え、与野党ともに財政ポピュリズムに傾斜し、財政規律という考え方は顧みられなくなった。たが近年、私たちは世界に破綻国家の惨状を見てきたのではなかったか。河村小百合日本総研主席研究員が緊急警告する。
    日銀の債務超過リスク 財政破綻の他国に深刻に学べ
    問われる国全体の覚悟、日本人の良心
     なぜトランプが相互関税発動を先送りしたのか。直前の米国債の値動きにヒントがあるという。
     関税発動予定(米国東部時間4月9日午前0時1分)の1時間前、債券市場で米国債が突如売られ金利が急騰(価格は下落)した。邦銀か中国による売りとの観測も出たが、真相は不明だ。ただ、NBCニュースは、ベッセント財務長官とラトニック商務長官の二人が、債券市場の動きを見て関税を一時停止するよう大統領に呼び掛けた、と報じた。
     ではなぜ天邪鬼(あまのじゃく)のトランプが進言を受け容れたのか。株、為替、債券のトリプル安を懸念、特に米国債下落を嫌った、というのが当方の推論だ。というのも米国債は「世界で最も安全な資産」として各国中央銀行や投資家が保有するもので、価格下落は、銀行や年金基金の含み損に直結、金利急騰放置は、企業の資金調達コスト上昇により、さらなる経済減速につながる。
     何よりも、トランプは米国債の保有国リストを気にしたはずだ。米財務省発表によると、2025年1月時点では、外国勢による保有総額8兆5260億ドルのうち、1位の日本が1兆790億ドルを保有、2位中国が7608億ドル、3位英国7400億ドルとなっている。1、3位は米国の同盟国で、トランプの威令が届くが、習近平中国とは、日々世界覇権の争奪戦を展開しているライバル関係。実際中国が売ったとの情報もあり、敵にこれ以上弱みを掴まれたくないという戦略的配慮が働いたと見るべきだ。
     かつて橋本龍太郎首相が訪米先で「実は、何回か米国債を大幅に売りたい誘惑に駆られた」と述べ(1997年6月コロンビア大での講演で)、金融市場が大混乱したことを思い出す。本人は半ばジョークのつもりだったが、ダウ平均株価と米国債価格が急落し、ドル売りも進み、米国側から冷たい視線を浴びた。訂正するのも一苦労だった。
     米国にとって、米国債の信認はかくほどに大事なものである。トランプをも抑止、橋本氏の軽率発言を掣肘(せいちゅう)した。それは米国に限らない。国家にとって国債はその信用によって資金調達の手段となり、国民の資産ともなる。国債の信認維持こそが国家としての危機管理の要諦(ようてい)ともなるのだ。
     その点、日本国債はどうか。普通国債発行残高は2024年度末には1104兆円、対GDP比は世界で突出、しかも、その半分以上の約576兆円は日銀保有といういびつな構造だ。野放図な発行の背景には、安倍晋三政権が始めた…



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